職業訓練はフリーターやニート・引きこもりでも受けられるのでしょうか?
もちろん受けられます!
むしろそういった人たちこそ職業訓練に行くべきです。
職業訓練は受ける場所や内容にもよりますが、無料で授業を受けることが出来ます。(ただしテキスト代はかかります)
フリーターの方の場合、今まで働いてきた場所で雇用保険を支払っていれば、給付金を受け取ることが出来ます。
ニート・引きこもりの方の場合でも基準は有りますが、基準を満たせば給付金を貰えます。
またサイトによっては「引きこもりやニートは職業訓練に行くべきではない」というサイトも有りますが、私はそうは思いません。
その理由と、職業訓練の行き方について紹介します。
フリーター・ニート・引きこもりが職業訓練に行くメリット
人付き合いの練習になる
私が最も職業訓練所にニートだった人や引きこもりの人が行くべき理由が職業訓練所は『人付き合いの練習になる』からです。
仕事というのは、何よりも人との付き合いが大切になってきます。
そんな中、引きこもりやニートだった人がいきなり企業に就職出来たとしても、まともな人付き合いが出来るとは思えません。
学生の時は周りは同じ年代の人ばかりでした。ですが就職するとそうでは有りません。
様々な年代、色々な人が職場にはいます。
そういった人たちと問題なくコミュニケーションを取るためにも、職業訓練中に人とコミュニケーションを取り、職業訓練に行って話す人や友人を作り、人付き合いの練習をすることこそがまずは第一だと思います。
家から出るという習慣をつける
家に籠もらず、家の外に出る習慣をつけることが出来ます。
仕事をすると毎日出勤する必要がありますが、長年家から出ないでいると、家から出るということ自体がしんどいという人も多いでしょう。
職業訓練は会社と同じように毎日通う必要があります。
ですが、会社のように無理をしてまで絶対に行かなくてはならない場所では有りません。
またノルマや自分を叱りつける上司などもいません。
そのため職業訓練所に通う事にストレスを感じる必要がありません。
会社に行くことを考えればよっぽど楽なのが職業訓練所です。
まずは負担の少ない職業訓練所に、家から毎日同じ時間に出るという習慣をつけることで、就職するときの予行練習をすることが出来ます。
健康的な時間サイクル
毎日家を出る時間が決まっているということは、それに合わせて日常の生活サイクルが決まってきます。
今まで起きる時間や寝る時間が不定期だったのが、職業訓練に通うことで正しい生活サイクルになることで、健康的な生活をおくれるようになります。
ビジネスマナー・面接の攻略法などを教えてもらえる
しばらく仕事から離れていると、ビジネスマナーや面接の攻略法などを忘れてしまいがちです。
職業訓練所であれば、一からビジネスマナーや面接の攻略方法・履歴書・職務経歴書の書き方を教えてもらえるので、何も知らない人でも安心して就職活動に取り組めます。
むしろ積極的に職業訓練の施設を活用したほうが就職先を早く決められます。
お金が貰えること以上に、今まで働いていなかった人が働こうと行動することが就職へと繋がる最も大事な事です。
フリーター・ニート・引きこもりが職業訓練に行くデメリット
人付き合いに疲れる
引きこもりやニートの人がが突然人の多い環境に数ヶ月行くことは大変疲れます。
ですがこれについては就職する以上必ずついて回る問題でもあります。
就職する決意が有るのであれば、本番である会社にいきなり人付き合いの経験が無いまま入るよりも、一度職業訓練所である程度人付き合いに慣れてから就職することをオススメします。
職業訓練に行くだけで満足する
よくやってしまいがちなのが、職業訓練所に行っているだけで満足し、就職活動を行わないということです。
職業訓練所で勉強していることに満足し、就職活動を疎かにして、訓練終了時にもまだ全く就職先が決まっていない人が多くいます。
就職経験者ですら多くいる状態ですので、ニートや引きこもりといった方は、益々決まっていない可能性が高くなります。
知識を学ぶことも大切ですが、訓練所に行く本来の目的は就職することです。
特にフリーター・ニート・引きこもりの方は就職活動に踏み出し難いかもしれませんが、就職するためにも積極的に就職活動を行っていく必要があります。
ブラック企業に当たる可能性が有る
職業訓練所には沢山の求人情報が出ています。
中には高待遇の企業があるかもしれませんが、職業訓練所やハローワークの求人は実は無料で登録することが出来ます。
無料である分、求職者募集にお金を使いたくない、いわゆるブラック企業と呼ばれる企業からの募集も多く存在します。
就職した知識のある人ならそういった企業を避けることも可能でしょうが、今まで働いたことの無いような人はその知識が有りません。
何もわからず就職した会社がブラック企業だった。といった話はよく聞きます。
それを回避するためには、職業訓練所に出ている求職情報だけでなく、民間の『企業が有料で求職する必要のある』民間の求職サイトを同時に利用しましょう。

職業訓練の行き方
ここからは、実際に職業訓練所に行きたい場合の申込み方法などを紹介します。
前提条件
前提条件として、以下の条件を満たしていないと職業訓練には通えません。
- 「受講開始日から遡り1年以内に公共職業訓練を受講していない」
- 「ハローワークに求職申し込みをしている方」
ハローワークには誰でも申込みが可能ですので、実質「1年以内に公共職業訓練を受講していない」が条件になります。
この条件を満たしていれば職業訓練に通うことが出来ます。
また仕事をしたことがない、仕事をしてから時間が経っている、週20時間以下しか働いていない。
という人は『特定求職者』という枠組みになりますが、それでも職業訓練を受けることが出来るので心配しないでください。
特定求職者とは
ハローワークでの相談のうえ「支援指示」を受けた人の事です。
支援指示の対象は以下の4つを満たす必要があります。
- ハローワークに求職の申込みをしていること
- 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
- 労働の意思と能力があること
- 就職のために職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
色々有りますが、重要なのは3つめ『労働の意思と能力があること』です。
働く意思さえあれば職業訓練には申し込むことが可能です。
また4つめの『支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと』については、就職する意思さえあれば特に問題の無い項目です。訓練所で学びたいという意思をハローワークの担当者に伝えれば問題ありません。
ハローワークで説明を聞く
職業訓練はまずハローワークに行って、職業訓練の詳細を聞くことから始まります。
ハローワークに初めて行く場合はハローワークカードを作っておきましょう。
訓練は期間が決められており、常に募集しているわけではありません。タイミングが合った訓練に行くか、学びたい訓練が有る場合、それに合わせる必要があります。
どんな訓練を受けたいか決まっていない人もハローワークでその旨を伝えるとパンフレットを貰えます。
種類は本当に沢山あるので、一度めぼしいパンフレットはすべて持って帰って、気になるものを絞るといいでしょう。
訓練所の見学に行く
行きたい訓練所が決まれば見学に行きます。
見学の申込みは、私が行った場所では電話かFAXでの申込みでした。電話するのに勇気がいる人もいるかも知れませんが、伝えることは自分の名前や所属するハローワークの名前といった程度です。
数分で終わりますので、気負わずに電話しましょう。
この見学は絶対に行きましょう。
というのも、実際に職業訓練所に入ろうとしたとき、見学をしていないと学びたい意思が薄いと判断され試験に落ちる可能性があります。
また実際の行き方や、雰囲気を知るためにも必ず訓練所の見学には行くようにしてください。
見学した後は質問出来る時間を取る訓練所が多いです。
その時に、どのような事を学べるのか、就職先はどのようなものなのか、などをしっかりと聞いておきます。
聞いてみて、行って学べそうだと思ったら訓練所に申し込みしましょう。
訓練所に申し込み
訓練所に申し込む場合は、まずはハローワークに行って職業訓練を申し込みたい旨を伝えます。
すると「受講申込書」を記入することになるのですが、志望動機などを書く必要があります。
すぐに書けるのであれば問題ありませんが、写真を貼る必要があったり、量が量ですので、持って帰ってじっくり考えた方が良いでしょう。
注意すべき点として、申込み期間が迫っていた場合、提出が遅れると訓練に申込みすることが出来ません。
期間には余裕をもって申込み用紙を貰ってください。
必要事項を記入出来たらハローワークに提出します。
職業訓練の場所によっては、この申込用紙で書類選考になる訓練所も有るようです。
そういった職業訓練所に行く場合は、書類選考に通るよう、しっかりと自分の働きたいという意思を伝えるようにしましょう。
申込用紙を受領して貰えれば、次は試験を受ける必要があります。
試験の内容は職業訓練所によって異なります。
私が行った京都ポリテクセンターの試験内容はこちらに書いていますので、参考にしてください。

試験に合格すれば晴れて入所可能になります。
職業訓練はフリーターやニート・引きこもりでも受けられるのか?まとめ
職業訓練所に行く時、就職するための知識を学ぶことも必要ですが、まずは様々な年代の人たちとコミュニケーションを取る練習から入るべきです。
今まで人との関わりを絶ってきていたニートや引きこもりの方は特にそうです。
いきなり企業に就職するというのは、自ら剣山に飛び込むようなもの。
まずはしっかりと世の中を生きる処世術を職業訓練所に行っている間に学び、就職に必要な技術、面接や履歴書を書くテクニック、人とのコミュニケーション方法を学ぶ方が良いです。
職業訓練所を有効に活用できれば、貴方にとってとても心強い場所になることは間違い有りません。
就職する前の準備期間として、職業訓練所を最大限有効活用しましょう。
実際に私が職業訓練所に行ったときの内容をまとめています。参考にしてみてください。

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